今回は、意外と皆さんが目を向けることの少ない【巾木】について書いていきたいと思います!
巾木とは
巾木とは、壁と床材の境目の部分に取り付ける部材のことです。
マンション、アパート、一軒家を問わず基本的にはどんな家にも存在する部材ですが、最近ではスタイリッシュに魅せるためにあえて巾木レスを選択するという方もいます。
が、無くても良いという部材ではないのです。
壁や壁紙の傷み防止に
まずは、壁や壁紙の傷みを防止する役割があるということ。
皆さん経験があると思いますが、掃除機やモップがけをしたりルンバを動かしたりすると、必ずと言っていいほど壁などに近いところに埃やゴミが溜まりますよね。
そこの掃除をしようとして、掃除機などを壁・壁紙に向かってガンガンとぶつけてしまったことはありませんか?
私は結構壁に当ててしまっている気がします・・・
意識していないと分かりませんが、巾木があることで壁や壁紙が傷んでしまうような衝撃からも守ってくれているのです。
床と壁の隙間に汚れが入ってしまうことを防ぐ
そして前述したように、壁と床の境目となる部分にはゴミがたまりがちです。
もともと、家を作るときに床と壁の間にはあえて隙間を作るらしいです。
隙間なく施工することが難しいということもあるのですが、日本は気温や湿度の変化が大きいので木材の伸び縮みが多いため、木材が伸び縮みしたときの逃げしろとなるように隙間を空けているそうです。
そんなふうに隙間を空けているので、そのままにしておけば汚れが溜まってしまいますので巾木をすることによってカバーしているのです。
注文住宅でも、言わないと勝手に標準仕様にされていたパターンも
SNSなどでも【巾木】と検索すると、こだわって選びました!という人の投稿が出てきたりもしますが、意外と後悔ポイントとして巾木のことを挙げている人もいます。
巾木は、こだわろうと思えば色々な種類があるのですが、後回しになりがちな部分。
だいたいは壁紙の色に合わせるか、もしくは床材の色味に合わせるもの。
何も言わなければハウスメーカーの標準の巾木がついていた・・・!なんて体験談を挙げている人も多く見かけました。
実際私も、注文住宅で家づくりをする前は巾木なんて言葉聞いたことありませんでしたし、巾木なんて
色が選べるってだけで、そんな選択肢もないでしょ。こだわるようなポイントでもないし・・・
と思っていましたが、実際家が完成して振り返ってみると
あの時ちゃんとこだわって巾木を選んで良かった~!
と思っています。
家づくりの時に巾木について事前に調べていた夫や、一緒にこだわりぬいてくれたハウスメーカーの担当者さんに感謝です・・・!
細かなところにもこだわりを持って家づくりをしたい、という人はぜひ巾木にもこだわってみると満足感の高い家になると思います。
我が家で採用したのは永大産業のマットブラック柄
巾木について色々調べて、結局我が家が辿り着いたのは永大産業のマットブラック柄の巾木。
2020年に新しく登場したばかりのマットブラック柄。
検討段階では、意外と存在感があるかな・・・と思っていましたが、結果的に家の雰囲気と馴染んでいて良かったと思っています。
Amazonでは取り扱いがないのか・・・?
我が家と同じものは見つかりませんでした。
ブラックの巾木を選んだ理由
前述したように、巾木は壁紙か床材の色味に合わせるのがセオリー。
壁紙と巾木の色味を合わせた場合、すっきりとした印象になるほか天井までが高く見える効果があるので抜け感のある部屋にしたい場合などにはオススメです。
床材に合わせた場合は、床が広く感じられるようになるので狭い部屋でも広く見せられる効果が期待できます。
フローリングや木目調の床材を採用している場合には一体感を出しやすくなります。
オークの床材×グレーの壁紙=??
我が家は、オークの床材を採用しています。
いわゆる一般的な床材の色味なので、標準仕様の巾木との色の相性は悪くない。
ただ、家全体のベースとなる壁紙にグレーを選択し、出来るだけシンプルかつモダンな雰囲気の家にしたいという夫の強い希望があり、グレーの壁紙にオークの巾木を合わせるとなんとなく優しい柔らかな印象に寄ってしまうと思いました。
わかりやすい例えか分かりませんが、北欧ナチュラルテイストっぽい家と言えば分かるでしょうか・・・。
北欧ナチュラルテイストも可愛らしくてお洒落でいいけどなぁ(優柔不断)
いや、シンプルモダンでスタイリッシュな方向性は譲れない・・・!
じゃあ、シンプルモダンでいこう!
巾木をオークにするか、ブラックにするかで家のテイストの方向性が決まったと言っても過言ではありませんでした。
いざ、シンプルモダンテイストへ・・・!
ブラック巾木は空間が引き締まる
では、ブラックを選ぶとどんな空間になるのか。
壁紙や床材に合わせることが多い巾木ですが、我が家の場合は建具や窓枠の色に合わせたパターンになりました。
家作りの時に、インテリアコーディネーターさんにもアドバイスをもらったときに
色味は3つまでにすると空間に統一感が出ますよ!
と言われていました。
我が家は、
- 床材のオーク
- 壁紙のグレー
- 建具のブラック
の三色でまとめようと思っていたので、巾木を建具に合わせブラックに統一することによってまとまり感を出しながら、空間にメリハリが生まれるようにしました。
実際に窓枠と巾木を比較してみても、樹脂サッシの太さと同じくらいなので統一感があるように見えますよね!
LIXILのヴィンティアとの相性も最高
建具には、LIXILのヴィンティアを採用しているのですが、その建具との相性も最高!
巾木がマットブラック柄なので、変に浮いたり悪目立ちすることもなく気に入っています。
このヴィンティアシリーズもおすすめしたいポイントがたくさんあるのですが、また別の機会に・・・。
永大産業の巾木がおすすめなワケ
では、数あるブラックの巾木の中でもなぜこの巾木を採用したのか。
建具やサッシとの馴染みがいい
一番の理由は、建具や窓のサッシとの質感や色味が近いので馴染みがいいということです。
色々なメーカーでブラックの巾木は出していますが、アルミ製だとツヤがありすぎるかな・・・
ソフト巾木だと高さがあるものが多い他、建具と並べたときに質感が異なり安っぽく見えそう・・・
などと色々検討してみて決めました!
比較的安価
ソフト巾木が安価ではありますが、その分見栄えがいいとは言えず安っぽい見た目になりがちです。
それに比べてアルミ巾木は、薄くてスタイリッシュな上に細くて存在感が出ないのですが価格も1mあたり700~1000円程度と少し高価になります。
(森田アルミ工業の巾木もAmazonだけは検索結果に出てこない・・・!なぜ・・・!)
巾木は家の中全てに施工されるものですから、塵も積もれば山となる・・・
1mあたり1000円ならいいか!と思っていると、何万円もの増額になります。
当初は薄くて存在感のないアルミ巾木もいいな!と思っていたのですが、少しでも予算を残して他にもやりたいことを実現できるようにしたかったので、比較的安価な木製のブラック巾木を採用したのです。
アルミ製より施工がお願いしやすい
そしてもう一つ採用しやすかった理由が、施工しやすいということ。
上に載せた森田アルミ工業のfitbaseは、本当にスタイリッシュでかっこいいのですが施工が少し面倒らしいのです。
別に施工するのは大工さんや現場の方たちなので、別に施工のしやすさはどうでも良いといえばそうなのですが、手間がかかったりするものだと施工のミスが起こりやすかったりする場合もあります。
fitbaseは外れてしまっても、カチッとはめれば簡単に取り付けできるそうなので、問題はなさそうですが、アルミ製のものと比べても永大の巾木は標準仕様のものと施工方法なども大して変わらないのでお願いもしやすいですよね(笑)
施工方法が面倒ではないぶん、追加で施工料金なども取られないというのも嬉しいポイントでした!
ブラック巾木のデメリット
では、そんなオススメなブラック巾木のデメリットは何か。
埃は普通にたまる
他の巾木でもそうですが、巾木の上には埃はたまります。
超薄型タイプなどの巾木では、汚れは溜まりにくいのかもしれませんが、我が家のブラック巾木は標準仕様の巾木と大差ない大きさと厚さなので、埃などは普通にたまってしまいます。
白い巾木や木目調の巾木と比べると、白っぽい汚れは目立ちます。
特別何か掃除をしなければならないかと言われればそんなことはないので、大掃除などの時に少し掃除をすれば良いでしょう。
標準仕様ではないぶん追加でお金がかかる
ブラック巾木が標準仕様であれば、追加金などはかからないと思うのですがそんなに巾木にラインナップがあるハウスメーカーってあるんでしょうか?
ほとんどの場合、巾木にもこだわりたい!という場合には、標準仕様ではない巾木を選択することになると思うので、追加でお金がかかることになります。
我が家の場合は、施工料金などは取られませんでしたので、巾木を必要な分だけ施主支給するという形だったので物自体のお金だけかかる形でした。
よりスタイリッシュにしたいなら、60㎜以下を選ぶべし
永大のブラック巾木は、マットブラック柄なので窓のサッシや建具との相性がよくて良かったのですが、巾木の高さが60㎜でいわゆる一般的な標準仕様の巾木とサイズ感は変わりません。
別にデメリットというわけではないのですが、よりスタイリッシュさを求めたい場合はより細い巾木を選んだ方がスタイリッシュに見えます。
上で紹介した森田アルミ工業のこちらは、高さが25㎜で細めでスタイリッシュです。
ただ、アルミ製なのでよくも悪くもツヤがあります。サッシや建具との質感は違ってくるかもしれません。
ソフト巾木でも40㎜など細めのものもあります。
サンゲツのこちらは40㎜と細めのものもあり、なおかつカラーバリエーションがとても豊富。
くすみカラーなどもあるので、アクセントクロスで壁紙合わせをしたい人にはぴったりです。
価格も安価なので、採用しやすいですよね。
まとめ
今日は我が家でこだわった【巾木】について書きました。
家づくりは決めることがたくさんあるので、巾木についてあらかじめ考えたりしておかなければ標準仕様になりがちな部分です。
でも、巾木が変わるだけで部屋の雰囲気はガラッと変わるのでぜひ家づくりの重要なパーツとして色々と検討してみてほしいです。
家全体の巾木を変えてみるのもありですが、部屋のクロスに合わせて変えるのも一つです。
素材や巾木の高さが違うだけでも全然違ってくるので、予算や部屋の雰囲気と相談しながらお気に入りの巾木を見つけてみてください!
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