家づくりにおいて、土地探しって本当に重要ですね。
そして土地との出会いは一期一会。
同じような建物のデザインや間取りはあっても、土地に同じというものは存在しません。
接道の状況や、日の当たり方、土地の形、交通の利便性などなど…。
それぞれの条件によって、土地の価格もかなり変わってきます。
最近は土地の値段が本当に高い…
土地を探すこと数か月。
ラッキーなことに条件のいい土地と出会うことが出来たので、私たちは割とスムーズに家づくりをすることができました。
色々探す中で、私たちが選ばなかった土地があるので今回はそんな土地探しの体験談を書いていきます。
建築条件付きの土地
まず選択肢から外していたのは、建築条件付きの土地です。
建築条件付きの土地とは?
建築条件付きの土地とは、その土地に家を建てようとする時に、決められた施工会社(ハウスメーカー・工務店など)で家を建てる契約をすることを前提に、土地を購入することができる土地のことです。
大抵の場合、施工会社は土地の売主か売主が指定した会社になることが多いようです。
家を建てる契約をする、というのはつまり請負契約を結ぶということになりますが、一般的には土地の売買契約をしてから3か月で請負契約をすることになります。
簡単に言い換えれば、土地を購入してから3か月以内に、家の間取りや、外観・内観の仕様を決めて着工できる状態にしなければならないということになります。
私たちは、土地を決める前にハウスメーカーを選んでいたため、別のメーカーの土地には家が建てられなかったからです。
施工会社を自由に選べないのが最大のデメリット
建築条件付きの土地の最大のデメリットは、なんといっても自由に施工会社が選べない点。
実際に、建築条件付きの土地を購入をした知人がいます。
その知人はハウスメーカーや工務店に特段のこだわりがなく、とにかく良い土地に住みたい!ということで建築条件付きの土地を購入しました。
確かに、施工会社にこだわるよりも、条件の良い土地に住みたいという場合には建築条件付きの土地もおすすめです。
ただ知人の場合、着工してから後悔をしたと言います。
施工する会社は事前に調べる
知人が後悔したこと…それは、施工会社の担当者が最悪。
さらには、施工後のミスが多すぎるということ。
聞けばこの施工会社、口コミなどを検索してみると色々な噂を聞き、仕上がりが不安だと言います。
担当者が最悪だった…というのは、連絡をしても数日連絡が帰ってこないことは当たり前、さらには依頼したことがきちんと伝わっておらず、仕様変更を余儀なくされた…など。
聞けば聞くほど、自分が施主だったら不安になりますよね…。
さらには、土地を契約してから一定の期間内に間取りや仕様を決めなければならない、という条件があることで、じっくりと考えるには時間が少ないと感じたようです。
時間が足りないという点については、家づくりを検討している段階で絶対に叶えたいことなどを予め考えておけば、少しは改善するかもしれません。
ただ、土地に合わせて間取りを決めることが多いので、土地が決まっていない段階で具体的なことまで考えておくことは難しいので、どんな場合でも家づくりには時間が必要ですね。
建築条件を外す方法はあるのか
実際、建築条件付きの土地は結構あり、いいなと思った土地はたくさんありました。
建築条件がなければ…と思うことが何度もあったので、一度ハウスメーカーに建築条件を外すことはできないのかを聞いたことがありました。
すると
絶対に無理、ということではない…
との曖昧な返答がありました。
どういうことかというと、ハウスメーカー同士の繋がりがあるので、建築条件付き…と書いてある土地でも、そのハウスメーカーの知り合いがいれば、ダメ元ではあるが建築条件を外すことができないか、問い合わせることはできるとのことでした。
実際、この営業さんも他社の建築条件付きの土地で、条件を外してもらい、家を建てたことがあるということでした。
しかし、実際にはそんなに簡単にいくことはなく、
- 新しく売り出した土地
- 人気のありそうな土地
などは、建築条件を外すということは無いということです。
ハウスメーカーで所有している大きな分譲地の場合、沢山ある区画の中で一区画だけを別のハウスメーカーに譲るということは出来ないため、大きな分譲地も建築条件を外すことは難しいようです。
ただ、時間が経てば建築条件を外すということはあるようです。
実際に、私たちが購入した土地は別のハウスメーカーが建築条件付きで出していた土地でした。
しばらく売れずに残ってしまっていたので、建築条件が外れたようです。
希望のハウスメーカーで建築することができるようになったため、購入をしました。
なので、建築条件付きの土地でも
- 時間が経てば、建築条件が外れる可能性もある
- 場合によっては交渉できることもある
という場合もあるようです。
道路との高低差がある土地
私たちが土地探しをしている時にも、たくさん出会ったのが接道との高低差のある土地です。
一体どのような土地かというと、
- 玄関まで長い階段を上らなければならないような高低差がある
- 擁壁を作らなければ建築できないような土地
などの土地が高い位置にあるようなパターン。
もしくは、道路よりも土地が下がっていて
- 駐車場に車を入れるときにスロープが必要
などの土地はやめようと思いました。
土地が高い位置にあることの問題点
私が考える問題点は
- 擁壁を作ることに費用がかかる
- 年を取ったときに生活しづらい可能性がある
- 土砂崩れ等の危険性がある
が主な理由です。
擁壁とは
特に擁壁については、このような
石で固めた擁壁の家がありますよね。
新築の家にはほぼ見かけませんが、昔ながらの家であったり街並みの中では見かけることがあります。
このタイプの擁壁は、現在では経年により安全性が保持できないと判断されます。
違反建築や既存不適格とされるため、このような擁壁が使われている土地を買った場合には補強や改修などが必要になります。
例え土地を安く購入できたとしたとしても、擁壁の建築費用がかなりかかります。
また、擁壁は敷地の境界に作られるものが多いので、近隣住民とのトラブルにもなりやすいのが問題です。
基本的には高低差のある土地では、高い土地に住んでいる方が擁壁を作る責任を負います。
災害などで擁壁にひびが入ったりした場合、低い土地に住んでいる人から安全性を求められたり、改修したり必要になったりすることもあるため、トラブルへと発展するケースもあるようです。
費用もかかるし、災害の危険も高くなるなら…選ばない!
と思い、道路との高低差がある土地は選ばないようにしていました。
土地が低い位置にあることの問題点
では逆に、土地が低い位置にあるときにはどんなことが問題かというと
- 雨が降った時には浸水する可能性がある
- 車の乗り入れが面倒
- 人の目線が気になる
が主な理由です。
最近は、雨による自然災害が増えていますよね。
そのような大雨が降った時には、水は必ず高いところから低い場所へと流れます。
道路よりも自宅が低い位置にあった場合、道路の水が自宅の方へと流れてくることになります。
大雨が降ることを想定して、排水溝などの排水設備を強化したとしても、生活をしていく中で必ず駐車場などにくぼみができたりして、水が溜まる場所が出てきてしまいます。
そうすると浸水したり、エコキュートやエアコンの室外機などの設備が壊れたりする可能性が出てきます。
雨が降る度に、不安と隣合わせというのは、辛いですよね。
また、道路の方が高い位置にあるということは、道をゆく人の視線も問題になってきます。
通常であれば道路と同じ高さであるか、もしくはそれよりも高い位置に住宅があることがほとんどですが、住宅が道路よりも低い位置にあることで、リビングの中であったり二階のバルコニーであったり、家の中で生活する上で他人に見られたくない生活エリアが、人の目に触れてしまう可能性が高くなります。
そして、普段車を使う人であれば、道路から自宅へと乗り入れる場合、高低差があれば車が入れるようにスロープをつけなければ車が入ることができないので、そのための費用がかかることにもなります。
高い位置にある土地と同様に、色々なデメリットがあり費用がかかることも分かりきっているので、土地探しをする上ではこのように高低差のある土地は候補から外して探していました。
追加の費用が多いのは避けたいよね!
まとめ
私たちが選ばなかった土地として、今回は2つを紹介しました。
建築条件付きの土地の場合は、私たちのように先に施工会社が決まっている場合には選ぶことの出来ない土地です。
ハウスメーカーが決まっていない場合には、建築条件付きの土地も検討してみてもいいかもしれません。
ただし、その場合には土地の良し悪しだけではなく、施工するハウスメーカーについて事前によく調べておいた方がよさそうです。
土地は良かったのに、建物が気に入らなかった…とならないためにも、きちんと調べて納得したうえで話を進めたいですね。
道路との高低差がある土地の場合には、土地の代金の他に色々な工事にお金がかかる可能性があります。
高低差のある土地の場合、周辺の相場に比べて価格が安めに設定してあることが多く、「この場所でこんなに安いならいいじゃん!」と浮かれがちですが…。
実際に現地を見に行ってみて、今後の生活のことや工事しなければならなそうな個所をシュミレーションしてみるといいと思います。
建築条件付きの土地・高低差のある土地どちらの土地にしても【絶対に】だめというわけではありません。
家づくりにおいて、何を優先するかだと思いますので、色々な土地と比較してみたり同じような環境に住んでいる人の体験談を探してみるなどして情報収集をしてみると参考になると思います。
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